展示会場

 〔001~042 学校種別・アイウエオ順〕

・作品の解説/評価とインテリア分野としての位置付けについて、担当指導された先生のコメントを頂いています。

・下の作品のサムネイル(小さな画像)をクリックすると、出展していただいた作品画像が閲覧できます。

・作品画像のページには、[ウインドウ幅に合わせる/拡大/縮小]のアイコンがあります。ご利用下さい。


 

 001

タジミドコロ-ソトと商店街をつなげる体験型ゲストハウス-

杉江 香澄(愛知淑徳大学 創造表現学部 建築・インテリアデザイン専攻

『商店街の活性化』という題材に体験と交流が自然に生まれる要素の一つとして、インテリアをふんだんに活用している点が大いに注目できる点および沢山の課題を統一性を持ってデザインされている。また、箱作りといった視点から大きく『人を中心』に考え、人の豊かな営みをインテリアでバックアップする姿勢、またうつわを切り口にしたコンセプトメーキングも明快である。これからの世界に必要な着眼点を具体的な形にしたところが素晴らしい。地元愛に基づく丁寧なリサーチ、細やかな模型の制作も大きく評価したい。担当教員:松本 佳津

 

⬛︎ 出展作品:画像3点

  


 

 002

よりみちびより -大阪梅田地区よりみち計画-

濱田 稜平(大阪産業大学 デザイン工学部 建築・環境デザイン学科)

この作品は、生活速度が速くなってきている今こそ、まっすぐに目的地に辿り着くだけではなく寄り道することも重要であると考え、一見無駄にみえるような時間の持つ意味を問い直し、そこに私たちの生活の中での新たな価値を見出そうとしたものである。対象地の設定にあたっては大規模開発時に一定期間空いた状態になる土地を取り上げ、そのような保留期間にも人々の日常生活に潤いをもたらすべく道や場を仮設で提供しようとしている。これからの都市空間に、仮設による空間変化の豊かさも含みながら「+αの寄り道時間」のための多様な空間を提案しているところが高く評価できる。担当教員:ペリー 史子

 

⬛︎ 出展作品:画像1点

 

 


  003

霧の中に住む(きりのなかにすむ)

國玉 早希(岡山県立大学 デザイン学部 デザイン工学科 建築・都市デザイン領域) 

古来より豊かな田園風景が広がる岡山県総社市であるが,近年は人口増に伴い,田畑が戸建住宅地へと移り変わっている。國玉さんの作品は,田んぼと新興住宅の共存,地主と住人との共存を目指したものです。田んぼを残しつつ,プリントガラスで覆われたガラスの箱による開放的な住宅をおおらかに配置することで,霧に覆われた田んぼの中で暮らすようなインテリア空間を提案した作品です。担当教員:津田 勢太

 

⬛︎ 出展作品:画像5点

 

 


  004 

Claude Monet(クロードモネ)モネの愛した風景を体感する

高村 真由子(京都芸術大学 芸術学部 環境デザイン学科) 

高村真由子さんの「クロードモネの愛した風景を体感する」は、子供達の美術への興味が薄れているという危機感から、より彼/彼女らが興味を持つような、新しい芸術作品への触れあい方を提案した作品です。題材として印象派の画家クロードモネを取り上げ、彼が見て二次元のタブローに落とし込んだ風景を、色分解し三次元に立体化させることで、その風景の中に入り体感できないか?ということを意図しました。室内の展示、という意味ではインテリアですが、その風景画との共振を考えた敷地設定はランドスケープ的観点も含んでいると言えるでしょう。インテリア・建築・ランドスケープという本学科の主たる三領域にまたがった意欲作です。担当教員:松本 崇

 

⬛︎ 出展作品:画像2点

 

 


 

 005

ゆの杜(ゆのもり)-地域活性化を促す銭湯コミュニティの提案-

川上 あゆみ(京都女子大学 家政学部 生活造形学科)

奈良県を代表する観光地「ならまち」に、近年衰退を続ける銭湯を核としたコミュニティの場を提案している。敷地は、「ならまち」の西部に位置し、観光エリアと住宅地が緩く混じりあい、数年前まで銭湯が営業していた場所を含む。ここに、銭湯の他に、観光案内所、市役所の出張所、飲食スペース、宿泊施設などを広場や路地でつなぐように配置し、ヒューマンスケールの居心地のよい多様な居場所を創出している。銭湯の屋根は、地域の伝統的な建築の形態の一つである「大和棟」をモチーフにしながら現代的な解釈を加え、街並みに馴染むように配慮している。地域の記憶を継承しながら、新たな「銭湯文化」を盛り上げる場となることが期待できる。担当教員:是永 美樹

 

⬛︎ 出展作品:画像3点

  


 

 006

五感がつくる、喫煙者の居場所

寺田 朱祐美(共立女子大学 家政学部 建築デザイン学科 建築コース)

共立女子大学建築・デザイン学科建築コースには、建築分野とインテリア分野の2つの分野があります。寺田さんはインテリア分野に所属し、住宅・商業施設などのインテリアの設計演習を行ってきました。その経験の延長で「タバコを、吸う人も吸わない人も心地の良い食べるところ・住むところ・作業するところ」というテーマで、喫煙者と禁煙者が同一の空間で活動できる場を、建築的な工夫と設備的な工夫で、機能の処理だけでなく居心地がよく、豊かなインテリアをつくり出しました。現代の社会問題の解決にもつながる作品です。担当教員:堀 啓二

 

⬛︎ 出展作品:画像5点

 


 

 007

神戸松蔭女子学院大学 新館計画 アクティブラーニングのためのスペースデザイン

大薮 実果(神戸松蔭女子学院大学 人間科学部 ファッション・ハウジングデザイン学科)

日頃の大学の授業や学生生活から、アクティブな学びの場の必要性を感じ、キャンパス内の空地に新館を計画した作品である。あくまで学生目線での仮想プロジェクトであるが、学生たちに愛され、地域景観をリードする存在でもある既存の校舎の特長や敷地の傾斜した地形も生かしながら、これまでにないダイナミックな3層の吹き抜け空間をつくり、その内外に多様な学びや集い、憩いの空間をうまくちりばめた。各部のインテリアも具体的に表現し、生き生きとした空間に仕上げている。担当教員:米原 慶子

 

⬛︎ 出展作品:画像3点

 

 


 

 008

かさなる公園

大場 美緒(駒沢女子大学 人間総合学群 住空間デザイン学科 インテリアデザインコース) 

従来の運動公園のイメージを払拭する「かさなる」デザインに挑戦している。広大な公園内を何度もくまなくサーベイし、幾度もデザイン検討を重ね、試行錯誤を繰り返し、既存の構成要素を上手に整理。人々が、シーンが、そして風景がかさなるという、新しい公園を生む空間デザインに成功したことを評価。大場さんには、きめ細かなコト・モノづくりの抜群のデザインセンスがある。そこから生み出された空間は、柔らかでやさしく、だれもがここちよく憩う場になるであろうことを確信できる作品となった。近年、内と外とのあいまい空間のインテリアデザインが求められている。本作品はその好例とし、推挙した。担当教員:橘田 洋子

 

⬛︎ 出展作品:画像2点

 

 


 

 009

魅せる安心 ―地域防災が生み出す災害レジリエンス―

飯田 浩代(芝浦工業大学 建設工学専攻) 

観測史上にない…、の頻発は災害リスクの予測と完全防御が困難であることを私たちに突き付ける。被害を最小限に抑える減災が地域デザインの重要課題である。飯田君は「平成27年9月関東・東北豪雨」を体験して以来、減災への貢献が研究テーマだ。本提案は、水害の可能性がある地域の児童を中心とした市民活動拠点の計画である。非常時の拠点性を表象する丘と等高線照明、宙吊られた居室と設備群が内外に強く主張している。利用者は非常時の必要行動を学習しつつ日常を闊達に過ごす。「魅せる安心」は備えの必要性を物理的に装置化し、日常的に自助・公助・共助の行動を心理的に育む、生活者の減災意識を形成するインテリア(心の場)である。担当教員:澤田 英行

 

⬛︎ 出展作品:画像2点 

 

 


  010

沼南八景(しょうなんはっけい)

岩永 玲佳(芝浦工業大学 デザイン工学部 デザイン工学科 建築・空間デザイン)

「沼南八景」と名付けたこの作品は、中国山水画「瀟湘八景」をもとに、千葉県柏市の沼南地区で八箇所の拠点を選び、新たな名所・観光拠点を創り出す建築設計・ランドスケープによるまちづくり計画である。具体的には八景拠点とともに公共施設を含むバスルートを提案し、湘南八景を地元の人の日常や外部の人への観光として計画している。外部環境、視点場、構成要素の分析から、各所の個性を引き出すプログラムを提案し、設計により特徴を顕在化させながら魅力的なシークエンスや場を作り出している。「八景」によるまちづくりは、隠れた名所の発見や未開発の場所の開拓など、他のエリアでも応用できる画期的な手法であると評価したい。担当教員:六角 美瑠

 

⬛︎ 出展作品:画像5点

 

 


 

 011

ひろがるいえ 〜住民間の「ゆるやかな認知」を促す共同住宅建築〜

黒沼 栞(昭和女子大学 生活科学部 環境デザイン学科 建築・インテリアデザインコース) 

特徴的な名前の付いた3種類の廊下が、さまざまなヴォリュームの住戸にまとわりついて余白を作り出す。そこでの活動を起こさせようという作品。学内では、提示されたコンセプトと作品の整合性や、独創的な廊下の種類分けと呼び名、シートや模型の表現が評価された。集住の新たな発見的内部空間を構想したことを、インテリア分野としての位置付けとし、選出した。担当教員:杉浦 久子

 

⬛︎ 出展作品:画像5点

  


 

  012

Seoul Mountain Of Adventure Park –捨てられた遊園地「ソウルランド」再設計提案-

朴 嘉暎(女子美術大学 芸術学部 デザイン・工芸学科 環境デザイン専攻)

本作品は、ソウル近郊の果川(グァチョン)市にあるソウル大公園内の遊園地を、広大な敷地を取り囲む山・川・湖などの自然景観資源を活かしたテーマパークに再構築した提案である。施設周辺には、テーマパークの眺望を楽しむ公園と散策路や商業施設が配されている。幅広い来場者に向けたアクセシビリティに対する機能的な計画のみならず、地形や水景、四季の移ろいといった景観の特徴を丁寧に読み解きながら、場所ごとに応じた物語を自ら創作して空間デザインに落とし込んでいった。それらの物語が囲いのある限られた空間のテーマパークに、限りない想像力を育む場としての価値を与えた点が評価された。担当教員:下田 倫子

 

⬛︎ 出展作品:画像3点

 

 


 

 013

タケ材と布材を用いたやわらかい家具

遠藤 和磨(拓殖大学 工学部 デザイン学科) 

震災が多発する日本の住環境において、「室内防災」の観点を持った暮らしや家具の提案を研究室のテーマの一つにしています。その中で、この作品は転倒しにくく、倒れても、人的ダメージの少ない収納家具の開発に挑戦しています。「タケ材」の使用は、その物理的・力学的特性からも、成長が早く環境負荷の少ない環境性からも、合理的と考えています。重心を下げて倒れにくくする材料選定と部材構成、薄板合板の2重構造による衝撃吸収のアイデアなどが盛り込まれ、さらに振動試験の実施による確認からも、家具の在り方の新しい方向性の一つを示す提案と考えています。担当教員:白石 照美

 

⬛︎ 出展作品:画像5点

 

 


 

 014

ペーパーコードの新たな魅力を探求する

半田 晴菜(多摩美術大学 美術学部 環境デザイン学科 インテリアデザインコース) 

デザインの世界でイノベーションを生み出すきっかけになってきた代表格に、新素材の登場と応用がある。ペーパーコードは、いうまでもなく普遍的な旧素材のひとつだと思う。それ故に新しい応用といった、素材を新しく吟味する視点が乏しいといえる。作者はそこに疑問を抱くどころか、先入観無しに試作を作り続け、前例のないデザインに見事に昇華させた。大きなブラシのような作品は、そのものを目の前にすると、触れてみたい衝動に掻き立てられ、想像以上の感触に驚き、感動的な触感は嫉妬するほどの共感を覚えたほどだった。担当教員:米谷 ひろし

 

⬛︎ 出展作品:画像5点

 

 


 

 015

憩い場(いこいば) 滞在型図書館の設計提案

安田 昌広(帝塚山大学 現代生活学部 居住空間デザイン学科)

日本人の読書離れという課題に対して、向かいの都市公園に連続する形で「足を運びたくなる」「長時間滞在したくなる」新しいタイプの図書館の設計を行った。図書館・書店カフェ・学習施設・貸会議室の4つの機能をあわせた本施設では、滞在のための仕掛けとして、柱を本棚で囲んでキャットウォークで繋いだ「本の柱」や、本を屋外に持ち出して読書を楽しめる「大人芝生」、児童が段差を利用して遊びながら本を読める「子ども階段」など、様々な年齢層の利用者にあわせた計画がなされている。読書と公園の2つのキーワードから内部空間の充実を徹底して検討した点は高く評価できる。担当教員:小菅 瑠香

 

⬛︎ 出展作品:画像3点 

 


 

 016

wave chair(ウェーブ チェア)

松村 歩夢(東京造形大学 造形学部 デザイン学科 室内建築専攻領域) 

本作品は家具(椅子)の制作である。完成した家具の一部を一度燃やし、炭化した状態を露わにしながら制作された。一方でこの家具は、燃焼した木材による家具制作の可能性をはかるものであり、もう一方では家具の“生”と“死”を扱っている。家具の“死”とはなにか。家具が使われなくなり忘れ去れた時なのか、あるいは物理的に燃やされ、炭化してしまった時なのか。では、燃焼された木材で作られた家具は何になるのか。本作品は、家具の“死”は、物理的な焼失ではなく、記憶の焼失にあることを明らかにしようとしている。担当教員:地主 廣明

 

⬛︎ 出展作品:画像2点 

 


 

 017

三富新駅(さんとめしんえき) ~人と緑のレシプロカル~

草間 梨花(東京電機大学 未来科学部 建築学科)

草間梨花さんの卒業設計作品は、地域循環を考慮して木材の特性を生かした構造(レシプロカル)が内部空間の意匠にダイレクトに反映されていること、小さな寸法の木材の構成が快適な内部空間になっていること、6角形の平面形において、閉鎖と開放のバランスが取れた合理的な壁の配置になっている点が特徴です。さらに草間さんはこの計画案を建築意匠やインテリアデザインの視点だけではなく、実際にレシプロカル構造の屋根を持つ建築の構造解析を通し、建築としての構造安全性を綿密に検証した点も評価しました。担当教員:能作 文徳 笹谷 真通

 

⬛︎ 出展作品:画像5点 

 

 


 

 018

生活景(せいかつけい)のフロッタージュ

長坂 諒太(東京理科大学 工学部 建築学科)

推薦作は、中野駅北側の一角に取り残されたようにある商店街と雑居ビルを敷地とした提案である。戦後復興期に成立したであろう商店街は今も昭和の空気感を残し、全盛期には映画館を擁した雑居ビルは、特徴的なファサードに時代のいかがわしさを漂わせている。制作者は、「生活景」としてこだわるこの場所独特の空気感を損なわずに外部の人間を取り込む宿泊施設を提案した。雑居ビルをフロントに、低層の商店の屋上に付加された客室を、空中を行き交う動線が繋ぐ。大きな庇下空間や階段、廊下が商店街全体をひとまとまりの施設として再構成する設計は、些か強引ではあるが、卒業制作として意欲的である。担当教員:栢木 まどか

 

⬛︎ 出展作品:画像3点 

  


 

 019

継手家具 婆娑羅(つぎてかぐ ばさら)

伊藤 航大(名古屋芸術大学 デザイン学部 デザイン学科 スペースデザインコース)

伊藤くんは在学中、建築や家具の継手に興味を持ち、文献を調べるだけでなく、大学の工房で、実際に原寸大で再現を行い、それぞれの特徴を丹念に調べ上げた。その後卒業制作として椅子を製作する際、椅子同士のスタッキングや、壁に掛けることでの収納、ディスプレイを、それまで調べていた継手のうち婆娑羅継手の手法を活かし、まとめ上げた。このことは、単なる家具のデザインにとどまらず、その椅子自体の佇まいや、掛ける仕草ともにインテリアとして空間の質を上げることに成功している。担当教員:友渕 貴之

 

⬛︎ 出展作品:画像3点 

 


 

 020

まなびの原風景 – 古墳のまち志段味(しだみ)の小学校新設計画

前川 真優(名古屋工業大学 工学部 社会工学科 建築・デザイン分野)

志段味古墳群エリアを学区とする小学校の新設計画である。郊外化が進行する当地において、古墳群と河岸段丘に育まれる子どもたちの原風景となる学校のデザインを企図して、古墳のまちにふさわしい景観と学校建築、教育プログラム、図書館との連携、を提案・設計している。学びの空間として、計画面、空間デザイン面、環境デザイン面の3局面においての完成度が高く、意欲的な設計提案として学内で評価された。担当教員:夏目 欣昇

 

⬛︎ 出展作品:画像3点 

  


 

  021

つぐめ‐忘れ去られた停車場の再生‐

青山 寛世(日本大学 工学部 建築学科)

「つぐめ‐忘れ去られた停車場の再生‐」は、山形県と福島県の県境に佇む「峠駅」を記憶に残る装置として再生することを試みた作品です。本提案は、現存する駅舎を保存しながら再構築していくことで、空間と記憶を次世代へ語り継ぐ計画となっています。また、その計画は、内部的外部、外部的内部の空間が構成されており、来訪者する人々が滞留するようなインテリア的視点での操作が行われています。担当教員:宮崎 渉

 

⬛︎ 出展作品:画像1点  

 

 


 

 022

重ねる(かさねる)

加藤 希望(日本大学 芸術学部 デザイン学科)

卒制の敷地選びは、ドラマチックな環境や物語性の高いエリアを選びがちであるが、この作品は日常の延長としての通学路で見かけていた公園が選択されている。生活者としての目線を重視しながら、建築空間を外からも内からも捉えながらデザインを深化させていく姿勢が好印象だ。形態からくる空間構成を利用者としてのインテリアデザインで応答しているマインドは、単なる内装を超えたインテリアデザインとしてのメッセージを備えている。担当教員:熊谷 廣己

 

 ⬛︎ 出展作品:画像5点

 

 


 

 023

竹編みの技法を用いた仮設構造物による空き家リノベーション

村田 岳彦(日本文理大学 工学部 建築学科)

大分県竹田市城原地区に建つ古民家「城原の家」(旧佐藤邸)をリノベーションするプロジェクト型の卒業研究です。関係者や地域住民のそれぞれの思いと活動が重なり合い、学生が参画することとなり、実践的な学びを通して地域の皆さまに育てていただくご縁へと発展していきました。① 大分県の大学等による「おおいた創生」推進協議会実践型地域活動事業に採択され、地域に繁茂する真竹(割り竹)の編成構造による耐震シェルターの考案につながる可能性を示すことができた点と、② 研究活動内容を冊子にまとめ配布することで、一般市民にインテリアによる民家再生について考えていただくきっかけとすることができた点を高く評価しました。担当教員:近藤 正一

 

⬛︎ 出展作品:画像2点 

  


 

 024

白色鏡花水月(はくしょくきょうかすいげつ)

菊地 琴子(広島女学院大学 人間生活学部 生活デザイン・建築学科)

愛媛県松山市道後温泉の古代神話を元に創作した足湯の空間である。観光客が訪れるこの足湯は、温泉の大きな溜まりであり、地中深くに吸い込まれるように、湯はさらに滝になって落ちていく。湯気に満たされた空間は幻想的な空間を形骸化するように建築化され、道後の街に立現れる。観光客は、そのぼんやりした空間の中、昔からある湯治の場で様々な思いを巡らせることができる。日常の疲れを癒やす場としてふさわしい。担当教員:細田 みぎわ

 

⬛︎ 出展作品:画像3点 

 


 

 025

建つ家 土地を壊さず(たついえ とちをこわさず)

福島 岳大(広島大学 工学部第四類 建築プログラム) 

通常建築の課題に取り組む場合、上部構造(地上に現われる部分)の問題として取り上げ、建築空間の可能性や発見につなげることが多いと思われる。この作品では、通常気に留めることの少ない下部構造の基礎の在り方に着目し、その技術的アイディアをきっかけに、住宅や敷地における所有の問題、コミュニティーの問題、環境問題に対する解決策として新たな可能性を見出そうとしている。ここでのインテリアとは、人に対するアクセサリーのように飾るものとしてではなく、技術・空間・構造の問題として実現した建築を、一体に纏う人間の表皮のようなものとして位置付けている。担当教員:中薗 哲也

 

⬛︎ 出展作品:画像2点 

 

 


 

 026

kanata(かなた)空を見上げ心と体を休める椅子

田中 杏里(福井工業大学 環境情報学部 デザイン学科 環境・プロダクトデザインコース)

殺伐とした世の中にあって、企業戦士たちの疲れを取り”憩い“の空間をビルの屋上に設定したプロダクトデザイン作品である。リラックスに最適なシェーズロング形状をハニカム構造の樹脂板の重なりで単純に構成し、機能性はもちろんのこと生産性への配慮にも気を配った卒業制作として高く評価された。この椅子はスタッキング性も良く使用時と収納時の出し入れの簡便さにも作者の制作目的が十分反映されている。担当教員:三浦 英夫

 

⬛︎ 出展作品:画像2点

  

 


 

 027

寄り添う家具(よりそうかぐ)

飯野 万里穂(文化学園大学 造形学部 建築・インテリア学科 インテリアデザインコース)

家具は用途に合う機能性やデザイン性を求められ、さらに人間の身体に添った形状も重視される。一方、飯野氏の作品は、「人の心に寄り添う」をメインテーマに作成された家具の作品集である。一つ一つの作品に、ポジティブな気持ち、ネガティブな気持ち、迷い、喜び、など様々な感情と背景となるストーリーをもつ。そのような家具に寄り添うことで、気持ちに寄り添い、家具と人間が双方向で感じあえる関係を家具の役割として考えた作品である。同調、反発、共感、違和感、感じる側の様々な感情も受け止める大きな存在としての家具を提案した作品である。担当教員:久木 章江

 

⬛︎ 出展作品:画像3点

 

 


 

 028

日常と非日常をつなぐ犬築(けんちく) —犬を中心としたペット同伴避難推進を図る施設の提案—

綿貫 琴子(宮城大学 事業構想学部 デザイン情報学科 空間デザインコース) 

本作品は犬のモデュロールを設計し、平時も災害時も犬と人間が豊かに共存できる環境を作り出すためのアイデアがちりばめられた作品である。特に災害が多発する現代日本において平時だけではなく災害時における運用について検討しておかなければならない状況になっているが、ペットが避難する環境まで視野は広がっていない。また、人でも平時と災害時に必要な備えを用意すれば多くのスペースが必要となるが、ペットのことまで想定すれば一層スペースを必要とすることとなる。こうしたもんだいについて犬と人間、平時と災害時の行為と寸法をあらかじめ設定し、転用可能なインテリアを開発することでいぬと人間が安心して暮らすことができる社会システムを描き出している。担当教員:友渕 貴之

 

⬛︎ 出展作品:画像5点 

 


 

 029

箱からはじまる新しい街区公園のかたち

高田 めぐみ(武庫川女子大学 生活環境学部 生活環境学科 生活デザインコース) 

近年多くの地域で問題視されている「利用されていない街区公園」に着目し、街区公園を利用する年齢層の偏り、老朽化した遊具の撤去問題など様々な課題を整理したうえで、通常の公園施設であるベンチや遊具に代わる可変式の「箱」を提案し、「箱」からはじまる新しい街区公園像について提案している。可変する箱によって、それまでの固定化された公園用途の多様化にチャレンジしている点や幅広い世代が利用できるような工夫、加えて一人でも活用できるように工夫した点などは、次の時代の公園像を描き出せたと言ってよいのではないだろうか。担当教員:鎌田 誠史

 

⬛︎ 出展作品:画像3点

 

 


 

 030

国境なき塊村(かいそん)~塔から見渡す三里塚の町~

前田 鮎実(武蔵野大学 工学部 建築学科)

前田鮎実の作品は、難民問題をテーマに取り組んだ提案です。日本においては難民の問題は身近ではない事柄かもしれませんが。現在も成田空港に来日した難民が滞在しているという事実があります。本作品においては、三里塚に難民が活動する場を計画しています。非常に有機的で特徴的なインテリア空間が難民を包み込みます。現在進行形で、Black Lives Matterの運動が起こっていますが、排斥的な流れにストップをかけることができるのか?インテリアデザインが、そこに対して何が可能かを考えさせる作品だと思います。担当教員:水谷 俊博

 

⬛︎ 出展作品:画像1点

 

 


 

 031

Lene (レーネ)

渡邉 歩(東京藝術大学大学院 美術研究科 デザイン専攻 空間設計研究室)

この作品は見過ごしてしまう日常の風景の中にある「こけ」を題材に足元を見る行為を導く作品となっているところがポイントです。足元を見ると細かで膨大な作業によって生み出された「こけ」がそこにはあります。その「こけ」には我々が忘れてしまいがちなささやかで大切なものを立ち止まってあらためて気づいて欲しいというメッセージが込められていることに気づくのです。一見、意味のない何気ないモノや造形が空間を彩るのだというメッセージをさりげなく詩のように表現したことが今作品の魅力であります。造形と格闘した一年間の作業も含めて評価したいと思います。担当教員:橋本 和幸

 

⬛︎ 出展作品:画像5点 

 

 


 

 032

Cedar Lamp (シダー・ランプ)

青木 萌花(岩手県立大学 盛岡短期大学部 生活科学科 生活デザイン専攻)

本作品は,無垢の木材を利用した電灯であり、特に、岩手県内で問題となっている荒材を有効利用するため、電灯に岩手県産の杉の丸太を利用した作品である。本作品の特徴である杉の丸太は、直径250 mmの間伐材で、通常であれば,チップにされる材を、電灯に利用しているため、環境の観点からも価値が高いと判断できる。また、本作品は天井にあるシーリングに接続できるような電源コネクターを利用しているため、実用品としての価値もあり、優れた作品である。担当教員:松村 光太郎

 

⬛︎ 出展作品:画像2点

  


 

 033

江津駅前(ごうつえきまえ)のリノベーション vol.2

塩滿 元気/山崎 隆祐/弓場 康輝/伊藤 華恵(島根職業能力開発短期大学校 住居環境科)

江津駅前のビルはその容姿からいつしか“軍艦ビル”と呼ばれている。駅前の良い立地条件でありながら、建物の老朽化とともに、空き店舗が増えている。本卒業制作では、この建物を再生し駅前を再び活気づけることを目的に、若い学生の感覚で店舗空間のデザインを行い、学生の手で内装施工を行った。また空間に配置させる家具類も自らデザインから製作まで行った。担当教員:林 寿廣(現 大分県立工科短期大学校)

 

⬛︎ 出展作品:画像1点 

  


 034

りーいんかーねーしょん − 仏教世界に感応する場 −

西野 晴香(日本大学 短期大学部 建築生活デザイン学科 建築コース)

構造と表現の連関という呪縛。付加物とみなされる装飾性の忌避。なにものも表現しないことこそが、いわば表現の真髄とされる逆説。この関係性を逆手にとり、構造と表現の関係は保ちながらも演出がなされた、仏教が描き出すイマジナリーな7つの世界。鑑賞者の動き(水平移動と垂直移動)、空間の抽象性や象徴性、迷宮性・・・それぞれの場に応じて作り上げられた造形の「力」が紡きあげた物語。ミクロコスモスなり得る「インテリア」ならばこそ導ける、言うならば感応の場というポテンシャル。担当教員:矢代 眞己

 

⬛︎ 出展作品:画像5点 

 


 

 035

haco – zen(はこ–ぜん) − いまの暮らしを彩るお膳 −

細谷 知世(ICSカレッジオブアーツ インテリアデザイン専門課程 インテリアマイスター科)

祖母の為に軽く、ぬくもりの有る「箱膳」、そして茶葉を収納する茶筒やカトラリーまでを、木目の流れ、木表、木裏までも意識し、使用する祖母を想いながらデザイン制作した作品です。現代を生きる私達のライフスタイルに和のエッセンスを取り入れた提案へと昇華させました。彼女は1年時に研修旅行として国産木材体験ツアー「山の樹から家の木へ」に参加。ここで林業家の方がどのような思いで、どのように木を育て、私達の手元に木材として届くまでのプロセスを見学や体験を通じて学びます。国産材を使用する事の大切さ、杉という材料の強度、ぬくもり、軽さを知れたこともこの作品に影響していると思います。様々な視点で2年間の集大成としての「ものづくり」として、高く評価しています。担当教員:田村 栄敏

 

⬛︎ 出展作品:画像5点 

 

 


 

 036

まちごとホテル計画 gotenzan hotel (ゴテンザンホテル)

藤田 有希子(札幌デザイナー学院 インテリア学科 インテリアデザイン専攻)

町の空き家を海外から来た人達に使ってもらい、地域のお店とも提携しながら町全体で皆の地元になるようなホテルができたら…等、地域とのつながりや運営方法なども合わせて考えています。また、展示では、ただ作品をプレゼンテーションボードとしてまとめるだけではなく、ホテルで使用するアメニティのデザインやプロモーションムービー等も作成、更には展示方法を工夫するなど、インパクトのある、相手を魅了するプレゼンテーションにチャレンジしました。このように本校では、学生の個性、イメージを大事にし最大限に表現できるような指導を心がけています。担当教員:木村 馨

 

⬛︎ 出展作品:画像5点 

 

 


 

 037

TAITOU ART MUSEUM(タイトウ アート ミュージアム )

高橋 柚月(中央工学校 建築室内設計科)

本作品は、人工知能の発達が進む中で、人にしか生み出すことのできない「クリエイティブ」な仕事に焦点をあて、モノづくりの街として若手クリエイター支援に力を入れる台東区における美術館の提案である。クリエイティブな「日常」をテーマに、地域住民と若手クリエイターを自然と結び付ける「開かれた場」の構築を目指し、日々の生活の中に自然と溶け込む「クリエイティブ」な空間づくりへの追求と、マテリアルや照明計画等、インテリアの細部まで表現された作品全体の完成度を評価した。担当教員:山田 美都紀

 

⬛︎ 出展作品:画像4点 

  


 

 038

ヨーロッパの町並み(リアルの追求を通して)

加藤 友雅(東京工学院専門学校 インテリアデザイン科 インテリアデザインコース)

輸入洋酒を試飲しながら販売する店舗を計画している。店舗イメージは、古き良き時代の「ヨーロッパの街並み」に溶け込んだ店舗という設定。落ち着いた上質感を表現するために、外壁をレンガ造りとし、店舗のみならず店舗前面にヨーロッパの石畳風の「憩いの広場」を共に計画し、店舗を取り巻く環境ごと提案しているところが評価される。担当教員:竹内 美知子

 

⬛︎ 出展作品:画像2点 

 


  

 039 

水琴のレストラン 〜和の美しさを懐石と共に味わう〜

山下 千晶(フェリカ建築&デザイン専門学校 インテリア設計科 空間デザインコース)

本学の「インテリア設計科空間デザインコース」は、「インテリアに精通した建築デザイナーの育成」を目標としています。山下さんの作品は、和食レストランの設定に対して、「和」を「非対称で簡素なもの、静かで枯れゆくものを味わいとして捉える」とし、インテリアのマテリアルの設定のみならず、建築的なゾーニング,空間の構成,構造的な提案まで考えられている作品です。また、図面の描き込みやプレゼンテーション,模型に至るまで密度が高く表現されている点を高く評価しました。担当教員:中山 淳

 

⬛︎ 出展作品:画像4点 

 

 


 

 040

高架下START UP — 未開発のJR高架下に新たな価値を見い出す計画 —

池田 瞬平(北海道芸術デザイン専門学校 環境デザイン学科 インテリアデザイン専攻)

計画地は札幌の心臓部JP札幌駅から西へ数百メートル離れた北海道大学に隣接するJR高架下(現在は駐車場)ここに人々の交流を誘致する宿泊可能のコワーキングスペースを提案する。この施設の利用者は主に『起業』を目指す学生達。近年ではパソコンとデスクがあれば起業が可能な時代となり学生企業が増加している。これからの未来を創っていく人材を、研究者や同じ志を持った仲間と交流を深めることでレベルアップを促し、北海道から発信していくことを目的とした計画。学会に訪れる研究者をターゲットとした宿泊棟や『人々の動きの可視化』にこだわったカフェやプレゼンルーム、貸しオフィスが特徴的。ゾーニングに合わせたカラープランや素材等、細部への配慮が多数見られる。担当教員:飯塚 哉子

 

 ⬛︎ 出展作品:画像3点

  


 

 041

ユネスコ無形民俗文化財 八代妙見祭 流鏑馬壁画(やつしろ みょうけんさい やぶさめへきが)

西村 凌輝/吉岡 虎栄/田口 愛心/森本 奈々翔/山形 陽菜/山崎 紅杏(熊本県立八代工業高等学校 インテリア科) 

課題研究のグラフィックデザイン班では毎年地域に名指したシャッターアートや壁画などのウォールアート制作に取り組んでいます。 2020年はユネスコ無形民俗文化財である八代妙見祭の神幸行列の一つである流鏑馬の壁画を制作しました。地元のお祭りについての理解・興味関心を深める機会や、サイディングボードへの塗装技術を学ぶ機会となりました。またたくさんの取材を受け、依頼団体にも八代市民にも喜んでいただき良い卒業記念作品となりました。担当教員:梅田 龍一

 

⬛︎ 出展作品:画像2点 

 

 


 

 042

園児が楽しく安全に遊べる遊具制作

小金井 梨恵/田辺 琴音/都築 万璃/林 宏香(千葉県立市川工業高等学校 インテリア科)

本校と市川市立平田保育園とは平成24年度からものづくりを通して交流を深めてきた。今年度は「安全に遊べる」というテーマで遊具制作を行った。「安全」とは素材・仕上げ材など「モノ」のハード面だけでなく、園児の遊び方、また制作の方法・手順などのソフト面も考慮すべきである。制作に対して、安全に配慮した制作方法・工程なども自分達で検討し、活動できたのではないかと思う。地域・社会に開かれた学校作りを目指し、生徒達は異年齢交流を通して、プレゼンへの創意工夫や園児に接する責任感、チームとして作業を行う協調性など、主体的・対話的で深い学びを実践できたのではないかと考えている。インテリア分野の位置づけとしては、保育園のインテリアで使用される遊具の制作となります。担当教員:金子 裕行

 

⬛︎ 出展作品:画像1点 

 

 


 

▲卒業作品展2020 HOME